製造業・工場の「新入社員教育プログラム」の設計コンサルティング
2022年8月3日中小製造業・工場に「健康経営」を導入するコンサルティング
2022年8月23日
コンサルティング・サービスの紹介です
-見える化・仕組み化・標準化で生産性向上-
ベテランから若手への「技能伝承」の仕組み化・運用支援
人手不足時代にできること・・・今いる社員を鍛える、伸ばす、活躍の場を!
製造現場作業-ベテランから若手への「技能伝承」の仕組み化・運用支援サービスのご案内です。
今の時代、「良い人材」を探してもいつまでたっても現れない、というのが現実です。
人手不足、優劣二極化の時代、隣の庭を見るよりも、自社の職場を魅力ある職場に育てていくのが賢明です。
とある溶接工場で体験した出来事ですが、
A社は50歳代がメインプレーヤーで、責任者は70歳。
この70歳の大ベテランがいないと仕事が完結しない。
70歳の人が現場の最前線でバリバリ溶接している。
50歳代のメンバーは基本的に指示待ちで、仕事の経験は豊富だが、初歩的なミスも多く心配。
若手社員はおらず、新しい社員が入ってきても3か月たたないうちに退職して、長続きしないという職場。
溶接の世界は修行の道、厳しい世界だな・・と思っていました。
しかしB社を訪ねたとき、驚きました。B社もA社と同じようなモノを扱っている溶接工場です。
メインプレーヤーは20歳代、しかも女性作業者もいて、皆テキパキと溶接作業をしている。
職場は明るくて清潔。安全対策も行き届いていて、ロボット溶接機も稼働している。
現場の責任者は30歳。この責任者はバックオフィスで事務管理業務を中心に行っていて現場にはあまりいない。
現場作業は20歳代前半の若手メンバーでまわっており、特にトラブルは起きていない。
生産計画を見て作業者同士お互いに声を掛け合って、進捗管理をしている。
管理者は現場の事は作業者たちを信頼して任せていて、自分はマネジメント業務に時間を使えているのだろう。
聞けば、募集すれば採用には困らず、さらには社内でも他部署からこの職場(溶接作業場)で働きたいという希望者が出ているとのこと。
A社とB社の違いはいったい何だろう。同じ溶接をしている工場なのに、この違いはいったいなんだ、ということなんです。
ポイントは「仕事を教える・覚える」「技能を引き継ぐ・受け継ぐ」、すなわち「技能伝承の仕組み」ではないか、ということを考えました。
A社は教える仕組みが不完全で、若手が学びたいと思った時に学べる環境がない。
極端な「失敗して覚えろ」方式になっていて、確かに人は失敗して覚えるのだけれども、多仕様・短納期の今の時代には一つの失敗が取り返しのつかないことになる。
疑問を持った時に先輩に聞いても基本的には教えてくれない。むしろ教えるのは自分の仕事ではないと思っている。その結果、極端な「見て覚えろ」方式になっている。
B社は教える仕組みが整備されており、若手が学びたいと思った時に学べる環境が揃っている。
調べたり考えたりする時間が取られ、参照する資料もあり、ベテランも根拠を持った話をしてくれる。
そうして若手は、自ら仮説と検証を繰り返して、考え方と腕を磨いていく。
ベテランも若手の成長を見てさらに教えたい意欲が高まり、一方で若手は学べる環境の中で成長を実感し、次への意欲がわいてくる。
結果に違いを与えた要因は多々あるとは思いますが、決定的な相違点は「技能伝承の仕組み」が整備されているかいないかだと感じています。
私は製造現場・物流現場の作業者、管理者として20年間会社勤めをした後、起業して、最初に技能伝承のコンサルティングを始めました。
この10年間、私は「技能伝承」というテーマに着目して、技能伝承の仕組み化と運用支援のコンサルティングに取り組んできました。
こうして得た経験、成功要因の知見をもとにしてノウハウを体系化してきたことが、今回紹介する技能伝承サービスの提供につながっています。
ベテランから若手への技能伝承コンサルティング
▶ 伝承すべきノウハウの明確化
▶ OJT(on the job training)の仕組み化
▶ 技能を教える・技能を覚える活動の活性化
STEP1 事前ヒアリング、現状把握
1.経営視点から、伝承・発展させるべき技能の定義
2.会社に存在する技術・技能の洗い出し
3.現状の業務フローと作業の現状把握
4.作業ごとの特殊技能の把握
5.技能伝承プロジェクトの立ち上げ
STEP2 伝承すべきノウハウの明確化
1.属人的ノウハウの特定、ベテラン技能者の特定
2.ベテラン技能者のヒアリング、作業観察、動画比較
3.技能の階層化、深層技能の言語化
4.作業手順書ベースに、技能伝承ポイント集を作成
STEP3 OJT(on the job training)の仕組み化
1.伝承当事者決定、伝承計画立案、多能工化計画
2.ベテランと若手のコンビで年間活動としてOJT制度実施
3.技能に関する仮説と検証の繰り返し、気づきと発見の誘因
4.ベテラン・若手の技能ディスカッションを定期開催
STEP4 技能を教える・技能を覚える活動の活性化
1.技能のランクアップ、評価項目と評価基準の設定
2.目標設定と技能評価制度の実施
3.ベテランと若手が組んで行う技能改善、作業改善の取り組み
4.毎年、技能伝承の報告会を開催
構想段階からお手伝いします。プロのサポートを活用するのが成功への近道です。
株式会社技術経営フロンティア・代表コンサルタント。中京大学大学院ビジネスイノベーション研究科修了・修士(経営管理学)。日本中小企業学会、日本物流学会所属。公益社団法人日本バリューエンジニアリング協会正会員・専門家登録(Value Engineering Specialist)。